”体をほぐすだけじゃない!”ストレッチで得られる「効果」と「方法」
実はストレッチで体をほぐすことによって、さまざまな効果が得られることはご存知でしょうか?今までなんとなく行っていたという方もいらっしゃるはず。そこで今回は、ストレッチで得られる効果をはじめ、ストレッチの方法、注意すべきポイントなどをご紹介します。ストレッチの効果を知って正しい方法で行いましょう!
■ストレッチで得られる「効果」とは??
体の柔軟性を高める以外に、良質な筋肉を作ってくれる役割があるため、軽い運動としてストレッチを取り入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか?ストレッチをすることで、どのような効果を得られるか調べてみました。
・姿勢の改善
姿勢の悪さは肩こりや腰痛をもたらすだけでなく、見た目にも影響します。姿勢が悪い状態で筋肉が固まってしまうと、お腹が出ているように見えたり、実際の身長よりも低く見えてしまうことも。ストレッチをすることで筋肉が発達し、きれいな姿勢を保ちやすくなります。
・代謝の促進(冷えやむくみの解消)
体の中に余分な水分や老廃物が溜まることで起こる「むくみ」。ストレッチ効果により体内の血行が促進し、むくみが解消され代謝がアップします。余分な水分が排出され、冷え性の改善にも繋がります。
・リラクゼーション効果
ストレッチ効果は心にも作用します。寝る前に深い呼吸をしながらストレッチを行なうと副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、血流がさらに良くなるだけでなく、心拍数が安定し、ストレスの緩和や生活リズムの改善に向かいます。
・良質な睡眠
質の良い睡眠もストレッチ効果の一つです。寝る前のストレッチで筋肉がほぐれ、血行が良くなり、冷えからくる睡眠不足も改善します。ただし寝る前に激しいストレッチは逆効果を招くのでおすすめできません。激しいストレッチは交感神経が活発になり、体が目覚めてしまいます。
・集中力の向上・維持
集中力が続かなくなる原因は、筋肉の血行が悪くなるため。特にデスクワークの人は手元以外の筋肉は長時間動かさない状態になるため、血行がどんどん悪くなってしまいます。仕事中に眠気を覚えた時にストレッチをすると、全身の血行が良くなり、集中力が蘇ります。
・ケガの防止
固まった筋肉を急激に動かすと、筋線維に負荷がかかりケガを招いてしまいます。ストレッチで筋肉を柔らかくして、関節の可動域を広げることで、運動能力が上がり、ケガをしにくい体が手に入ります。
■手軽に出来るストレッチメニュー
ストレッチ効果を高めるなら、ゆったりした動きで体をねじったり伸ばしたりして、関節の可動域を広げましょう。ここでは初心者の人でも手軽に出来るストレッチをご紹介いたします。
・股関節のストレッチ
股関節を柔らかくすると、下半身の血流が良くなります。特に冷えやむくみで悩む女性にはおすすめのストレッチです。
【股関節ストレッチやり方】
①両足の裏をくっつけるように地面に座ります。かかとを体ギリギリまで引き寄せてください。
②その状態のまま、膝を限界まで地面に引き下げます。
③3秒間キープしたら、ゆっくり脚の力を抜きます。
④この動きを5回繰り返します。
無理に股関節を広げようとするとケガをします。反動をつけずにゆっくり息を吐きながら行ってください。背中を丸めてしまうとストレッチ効果が出ないので気を付けましょう。
・お尻のストレッチ
お尻の筋肉をほぐすと腰痛の改善にも繋がります。お尻のコリをほぐすとリラックスできて気持ちが良いですよ!
【お尻のストレッチやり方】
①足を真っ直ぐ伸ばした状態で床に座ります。上半身と下半身が90°になるよう意識してください。
②両手を軽く前に伸ばします。
③その状態で、お尻を使って歩くように前に進みます。
④1m進んだら、お尻を使ってバックします。
⑤この動きを2往復繰り返します。
1往復を90秒で行えるようにしましょう。動きに慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、フォームをキープすることを意識して頑張りましょう。
・太もものストレッチ
ストレッチの王道といえば、太もものストレッチです。お風呂上りや寝る前に行えば、下半身がポカポカしてゆっくり眠りにつくことができます。
【太ももストレッチやり方】
①両足を閉じて真っすぐ立ちます。背中は丸めないようにしてください。
②ゆっくり前屈をして、両手は地面に垂らします。
③太ももの裏に伸びる感覚があったところで止まります。
④ゆっくりと体を戻します。
⑤この動きを5回繰り返します。
1回の動きを8秒間かけて行います。反動をつけずに、体をリラックスさせながら取り組んでください。痛みを感じた時は無理をせず、少しずつ筋肉を緩めましょう。
・腕のストレッチ
重い物を持ったり力強く引っ張ったり、腕は毎日あらゆる動きをします。疲労物質が溜まりがちなので、ストレッチで腕の筋肉をほぐしてスッキリさせましょう。
【腕のストレッチやり方】
①背筋を伸ばして真っすぐ立ちます。足の幅はバランスのとりやすい幅で大丈夫です。
②両手の指を交差するように絡ませます。
③そのまま手のひらをひっくり返して外側に向けます。
④手のひらで壁を押すイメージで腕に軽く力を入れます。
⑤筋肉に負荷を感じたら腕の力を抜きます。
⑥もう一度腕に力を入れて真っすぐ伸ばします。
⑦この動きを10回繰り返します。
1回の動きは5秒間を目安に行います。腕に力を入れすぎると逆効果になるので、両腕にバランスよく力がかかるようにゆっくりカウントしてください。
ご紹介したストレッチは全てゆっくり呼吸をしながら行ってください。ストレッチ効果を大きくしようと筋肉に負荷をかけたり、反動をつけないようにしてください。
■ストレッチをする際に注意するポイント
ストレッチは筋肉のリラックスと血行促進が目的です。ご紹介するポイントに注意して無理なく続けてください。
・急激に体を伸ばさない
普段あまり運動をしない人や、元々体が硬い人が急激なストレッチを行なうと、筋肉を傷めてしまいます。「痛いけど気持ち良い」と思うくらいが最もストレッチ効果が表れやすい強さです。毎日取り組むことで次第に筋肉が柔らかくなり、ストレッチ効果が実感できます。
・深くゆっくりした呼吸とともに行なう
深い呼吸とともに行うことで、体の緊張がほぐれます。また呼吸は血圧の上昇も防いでくれるため、前屈などのストレッチを行なう時は必ず深い呼吸をしましょう。
■最後に
ストレッチがもたらす効果や、一人で出来る手軽なストレッチをご紹介しました。何となく体がだるい時や疲れが取れにくい時は、体の中に老廃物が溜まっている状態かもしれません。仕事の合間や寝る前にストレッチを取り入れて、心のリラクゼーションや質の良い睡眠を図りましょう。
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この記事を書いた人
山崎 篤史(やまざき あつし)
ストレッチアップ本部
ストレッチアップ心斎橋店店長、ストレッチアップ五反田店店長を経て、現在はストレッチアップ本部SVとして研修や店舗管理に従事。陸上競技歴20年。大阪インカレ2位、関西インカレ5位、関西実業団7位。